ホワイトハウスでの破局の背景には、トランプーゼレンスキーの6年続いてきた「敵意」が
ホワイトハウスでの破局の背景には、トランプーゼレンスキーの6年続いてきた「敵意」が
3月2日 連合ニュース
(ソウル=連合ニュース)イ・シンヨン記者
アメリカのドナルド・トランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領のホワイトハウスで争いは予想された展開だと分析している。
トランプ氏は昔からゼレンスキー氏に敵意を持っていて、またゼレンスキー氏も過去のトランプ氏との経験と国内の政治的状況を踏まえて全部譲ることはできなかったのである。
イギリスの日刊ファイナンシャルタイムズ(FT)は1日(現地時刻)、両首相の間の「怨恨」は2019年から始まるとしている。
当時執権1期のトランプ氏はゼレンスキー氏へと電話をかけて、民衆党の有力な候補であったバイデン氏と次男のハンター・バイデンに対する不正の調査を要求したが、叶わなかった。
逆にこの通話の内容が知られてトランプ氏は下院の弾劾訴追の対象となり、自分の要求を受けてくれなかったゼレンスキー氏に対して恨みの感情を抱いてきたと言っている。
ゼレンスキー氏は大統領選挙が激しかった去年の9月にも、バイデン元大統領の故郷であるペンシルベニア州スクラントンに訪ねてトランプ氏の気に触れた。
戦争に必要な砲弾の工場がある都市を訪れるという名目であったが、当時共和党ではこれを「選挙介入」だと言って強く反発した。
結局6年前からゼレンスキー氏に対して敵体感を積み重ねてきたトランプ氏が「爆発」したのは偶然ではないと、FTは分析している。
ゼレンスキー氏もトランプ氏のとがった反応をそのまま受けてあげるわけにはいかなかったという解析もある。
ウァール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、トランプ氏がハンター・バイデン事件当時ウクライナが調査を受けるように圧迫するため、軍事援助の中断を利用したことから、ゼレンスキー氏に影響していると見ている。
ゼレンスキー氏の幹部は彼がハンター・バイデン事件以来、二度と「卒」扱いはされないという決意を固めたと伝えた。
WSJはゼレンスキー氏が2022年ロシアの侵攻で戦争が始まった時、当時各国の首相の亡命提案を断ってプーチンに立ち向かった人物であることに注目した。
元ウクライナ住在ポーランド大使のバルトシ・チホツキは「二人の「アルファメール(Alpha male)」が衝突した」として「ゼレンスキーはシステムではなく本能に充実していて、服従する準備ができていない。そんなところでトランプに似ている。」と評価した。
ホワイトハウスの会談が破局になったのは負けず嫌いの似た性格の2人がぶつかった結果である。
WSJはウクライナの国内政治と戦争状況もゼレンスキー氏の強硬な対応に影響を与えていると見ている。
チホツキ元大使は「ウクライナは血を流しすぎた。そしてゼレンスキーはもうすぐ選挙を行うことになる」と言って「彼はここで負ければ自分がすぐに脱落してしまうということをよく理解している。」と話した。
WSJによるとウクライナはアメリカの支援が絶たれても、今年の末までは耐えられるほどの武器を保有していると評価される。
前線の状況も難しいのではあるが、絶望的ではない。
ウクライナ国立戦略研究所の選任研究員のミコラ・ビエリエスコーは「私たちは戦い続けるしかない」としてアメリカが軍事的支援を撤回するとしても抵抗は続くと明かした。
eshiny@yna.co.kr